18歳選挙権。早ければ高校3年生在学中に選挙権を持つ生徒が出てきますが、生徒たちはまだ実感がないのではないか。そのような状況から、選挙って何だろう?投票に行くと何が変わるんだろう?難しい話ではなく、生徒に身近なところから選挙のことを知ってほしい、そして体験を通して興味をもっともっと持って欲しいと思い、今回模擬選挙体験を実施しました。生徒は思っている以上に自分の考えをしっかりと持っていて、知識を得ればさらに関心を深めていくことが実感できる学びの機会となりました。
2016/3/1
実施内容
<計画・進捗>
18歳に選挙権が引き下げられ、早ければ今年の7月には参議院選挙で3年生の生徒の一部が投票権を持つことになります。しかし、選挙と言っても教科書やニュースで耳にはしているものの、生徒たちにとってまだまだ身近ではない様子。そこで、1・2年生を対象に模擬選挙体験が出来ないかと思い、福島県選挙管理委員会にご相談したところ、ご協力いただけるということで日程や内容の調整をさせていただくことになりました。
<事前打合せ・事前学習>
福島県選挙管理委員会の担当の方と1月14日に打ち合わせ。使用テキストや資料をお持ち頂き、流れの確認をさせていただきました。3月1日の模擬選挙に向けて、校内にも、福島大学の学生が扮する『未来の福島県知事候補者』の立候補ポスターを掲示し雰囲気作りに努めました。当日は午前中に事前学習として、選挙の仕組みや選挙運動の種類、投票の仕方などについて講義やクイズで学びを深めました。その後立候補者の選挙公報を見ながらグループディスカッション。それぞれの掲げる政策を見ながら賛成、反対、その理由はとお互いの意見を出し合いました。
<当日の様子>
3月1日の午後からは実際に立候補者の政見放送をDVDで流し、選挙公報や争点表を確認しながらそれぞれの立候補者の主張を視聴しました。紙面で見るのとはまた異なり、本人の顔と声で訴えてくる話に、最初の争点チェックでの印象と自分の考えが変わったり、説得力にうなづく場面も見られました。その後、別の会場に設けられた投票所で実際に投票体験。ホンモノの投票箱や記入台を使っての体験にみな少し緊張した面持ちです。立会人なども生徒が行い、1番最初に投票に来た人は投票箱の中身が空かどうか確認をすることが出来るなど、選挙のマメ情報を選挙管理委員の方からうかがって、初めて知った話にへえ~と驚く姿も見られました。投票用紙もホンモノで、折っても中ですぐに開く特別な用紙だということも初めて知りました。開票結果が待ち遠しい様子です。
<事後学習>
投票終了後、開票立会人の下、開票作業が行われ、選挙結果が発表されました。大多数の生徒の民意が反映された結果となり、みんな納得。と同時に、選挙権を持つことで民意をどう反映させていくのか、自分の持つ一票の大切さやそもそも選挙って何のために行われるのか、何を根拠に投票したら良いのかなど、生徒それぞれが学びを深めたようでした。事後学習ではアンケートのほか、今回の体験を報告レポートにそれぞれまとめて提出しました。一人ひとりに気づきがあったようです。
所感
今回、事前学習から実際の投票まで含めて模擬選挙体験を行い、生徒達が思っている以上に社会に関心を持っていること、また真剣に立候補者の公約や主張に目を、耳を傾け、冷静に判断し、自分の意見を述べることが出来るということに驚きと、感動を得ました。知らない事を知ることで、視野が広がったり関心を持つ機会が増えると思うので、もっともっとこうした学習や体験を通して学びのチャンスを増やしていきたいと感じました。
主催団体・参加者
私立 第一学院高等学校 郡山キャンパス
男子6名、女子12名