身近な職業として、地元の集配局である高萩郵便局で仕事観察・体験を計画しました。配達業務以外の業務を知ること。また、電子メールでの通信が多い昨今、なぜ郵便局が必要とされているか理由を実際に見聞きすることで学びました。また、生徒は郵便局の「お客様」に対する姿勢を学んだようです。
2015/6/9
計画・進捗
身近な職業として郵便局の職場見学を企画しました。理由は初めてのアルバイトとして、郵便局で年末年始に配達や区分の仕事をする高校生が多いと思われるからです。
郵便局の業務の種類や郵便が届くまでの流れなどを観察することにより、様々な発見を生徒にしてもらうための計画を立てました。実施日はお中元の営業開始時期である6月に設定し、目的を先方の総務課の方と相談して6月6日に実施日を設定しました。
内容はお中元のパンフレット作成、窓口でのパンフレットの配布と郵便車の清掃とし、校内での会議を経て生徒へ告知をしました。
事前打合せ・事前学習
6月8日14時より事前学習を行いました。社会科の文田先生から「郵便の歴史」と「ユニバーサルサービス」そして「未来の郵便局のあり方」などの内容を講義し、石浜先生からは以前郵便業務をしていたことから経験談を話し身近にある郵便局について考えてみました。
また、当日の身だしなみや態度、姿勢などそして心構えを話しました。最後に各々が質疑応答での質問を考え当日に向けての準備を行いました。
当日の様子
6月9日13時05分に高萩駅西口に集合し徒歩で高萩郵便局に向かいました。お客様窓口ではなく通用門からインターホンで連絡をして担当の方においでいただきました。初めて局員の方とお会いする生徒は最初硬い表情でしたが、担当の方が笑顔で挨拶をしてくれることで生徒の緊張をほぐしてくださいました。
会議室に通していただきそれぞれが自己紹介をしました。その後、局内を案内していただきました。窓口や区分作業場など普段見ている逆の視点からみることは生徒たちにとってとても驚きや関心があった様子でした。
会議室に戻り、お客様にお中元の冊子をお渡しする前に郵便局が記入するところがあり、記入作業を行いました。パンフレットは「ふるさとお中元」と「デパートお中元」の2種類があり、約1時間かけ100部程度をお客様にお渡しできる状態に記入しました。生徒は慣れない作業でしたが、黙々とお客様に直接渡るという意識を持ち丁寧に記入をしていました。
15時過ぎに郵便課長の計らいで午後の配達に出発をする配達員の姿を見学しに区分室に向かいました。区分室では高萩市内のすべての郵便物を網羅していることや、一部特別な方法で配達をするところなど教えていただいたきました。そして、準備ができ配達に出発をする局員の方を郵便課長と一緒に見送りました。
最後に会議室に戻り、それぞれ質問や感想を述べました。また担当の方から労いの言葉とお土産をいただき笑顔で終えることができました。
事後学習
6月12日の放課後に事後学習を行いました。引率の先生を含めそれぞれの思ったことや感じたことをざっくばらんに述べ、振り返りを行いました。「出発のときの安全点検やバイクを安定させる積み込み方に驚いた」「局内に思ったより多くの部屋があった」「厳しく個人情報の管理が徹底されていた」「もっともっといろいろなことを体験したかった」など感想がありました。それぞれが違った視点での感想を聞くことでお互いの意見を受け入れる姿が見られました。
事前学習のときに感じたことと事後学習で感じたことが違ったり同じだったりお互いの感想を共有することで職場見学から学んだことの深みが増したと思います。その感想を持ちながら引率の先生2名と美術の先生1名が加わり5名で話し合い構成を考えて校内に貼る掲示物の作成を行いました。
掲示物の作成の後、感謝状をお渡しに行くため、高萩郵便局に行きました。担当の方が不在だったため代理にお方にお礼を言い、大変勉強になった事、忙しい中、お世話をしてくれたことの感謝を気持ちを伝えました。
所感・振り返り
生徒はじめ「楽な仕事だと思っていた」と言っていましたが、実際に観察・体験したことで①営業を積極的に行う必要性②公な職業として安全に細心の注意をはらい、常に地域の方々に見られていると意識を持つこと③多くのお客様に利用していただけるにはどうした良いか。お客様がいないと仕事がなくなる危機感を持って働いている。
などを今回のジョブシャドウィングで学んでいました。参加をした2人ともアルバイトの経験がなく、『働く』という具体的なことを体験したことは貴重な経験でした。また、郵便局の郵便配達以外の業務を学んだことは参加した生徒2人にとって、とても大きな成果が得られたと思います。
実施校・参加者
私立 第一学院高等学校 高萩校 高萩本校
1年生男子1名、2年生男子1名、計2名