計画・進捗
本校ではデザインやアート系の学校への進学希望者が多く、また興味を持っている生徒も多くいます。しかし、将来、デザイナーやイラストレーターになりたいという夢を持っていながら、その仕事の具体的な内容が分からないというのも事実です。
夢を実現に近づけるために、どのような行動を起こせばいいか、ということを現役で活躍されているデザイナーやイラストレーターの方から直接話を聞き、今後の進路決定に役立ててもらいたい、ということから今回の授業を計画しました。9月1日の実施に向けて、7月から大学にアプローチし、竹村先生をご紹介していただきました。竹村先生の高校時代の進路決定の切っ掛けをお話していただき、現在に至るまでの道筋を通し、各生徒が抱く夢を確実に実現できる方法を見出してもらう内容にするように授業展開を考えました。
事前打合せ・事前学習
京都造形芸術大学を通し、8月27日に竹村先生とお電話で打ち合わせをさせていただきました。大学での講義の内容を高校生に理解できるようにアレンジしていただき、クリエイターに必要な知識や技術をどのように身につけるかということに焦点を据えた内容にすることを決めました。また、先生の過去の作品から現在の仕事を持ってきていただき、プロの作品を目の当たりにすることで、クリエイターとして必要なものを感覚で捉えてもらえればと考えました。
当日の様子
9月1日12:50から約90分間の授業を展開しました。2部構成で、前半は竹村先生が専門学校へ進学し、テクニカルイラストレーターに至るまでの話をお聞きしました。「人と同じ事をしていてはダメだ」という考えから、敢えてテクニカルイラストという世界に踏み込み、仕事を経験しながら一つひとつ学び、若くして独立を決心したいきさつには、皆興味を持って聞いていました。
特に、独立した当時は仕事を得るために、電話帳に掲載している会社を一軒一軒当たっていたということは、仕事の大変さを改めて感じました。これらのお話をお聞きした後に先生が口にされた「自分が動かなければ何も変わらない」「周りが変わるのを待っていてるより、自分が変わるほうが簡単」という言葉は、出席した生徒の誰もの心に響きました。
後半はグループワークの形式で行いました。30秒で手にしているシャープペンシルのすばらしいところを伝える、というワークでは、言葉を駆使して表現することの大切さを学びました。また、物事を捉える視点を転換することで異なった事実が発見できるということも実感しました。
事後学習
感想レポートを作成し、授業の振り返りを行いました。その中でこれからの自分の生活に活かせることを具体的に記してもらしました。
授業終了後、自作品を持参している生徒は講師の先生に講評してもらいました。そこで教わったことや指摘されたことを報告し合い、今後の作品制作への注意点や目標を口頭で発表してもらいました。
所感・振り返り
竹村先生の言葉は、ご自身が経験してこられたことを踏まえてのもであったので、非常に重みがあり、クリエイターを目指す生徒だけでなく参加した全ての生徒の心に響くものがあった。前半はレクチャー、後半はグループワークという構成でしたが、次回はワークショップ形式で実施し、生徒の個性や感性をもっと引き出せる内容にしていきたいと考えています。
協力者・生徒の声
協力者の声
今回は、「若いうちに物の見方や考え方を柔軟にもってほしい」ということを伝えたいと思いお話させていただきました。いろいろ反省材料はありますが、生徒さんたちが純粋で真剣にトライしてくれたことは本当にうれしく思っています。
生徒の声
「自分から行動していくこと、自分の作品をいろいろな人に見てもらうことが大事だということを改めて実感しました」
「いろいろな視点から物事を見ると、異なったものが見えてくることがわかった。これからがどのようなことも視点を変えて見ていきたい」
「自分が変わらなければ何も変わらない、という言葉に感動しました」
協力先名・URL
京都造形芸術大学
実施校・参加者
私立 第一学院高等学校 神戸キャンパス 全学年
男子 6名 女子 6名