愛知の経済は、自動車業界を抜きに語れません。大学や専門学校を出た名古屋キャンパスの卒業生たちも、その多くが自動車業界に就職しています。愛知経済の主軸となっています。このたび中日本自動車短期大学様のご厚意により、大学職員の矢田洋一さんに「将来設計講座-愛知と自動車業界-」について語っていただきました。私たちの住む愛知では、自動車業界がどんな役割をはたしているのか。そして自分達の将来の就職も、自動車業界か、その関連企業に就職することが多いことを語ってもらいました。
2015/6/8
計画・進捗
私たちの住む愛知では、もともと自動車業界が地域経済に大きな比重を占めています。さらに最近の円安により、輸出産業の活況で、空前の利益を上げているとも言われています。進学した卒業生たちも、その後は自動車業界に就職する者が多いです。そのため、私たちの地域の特色として、自動車業界について最低限の知識を持っておく必要があると感じました。そして中日本自動車短期大学の大学職員である矢田洋一さんに来ていただいて、愛知と自動車業界について語っていただくことになりました。
事前打合せ・事前学習
5月24日に、矢田さんと事前打合せをするため、中日本自動車短期大学を訪問させていただく。矢田さんに、愛知という地域と自動車業界について話をしてほしいこと。そしてできれば、矢田さんご本人の若い頃の就職活動の話など、ご自分の体験談も入れてほしいことをお願いする。
当日の様子
6月8日。矢田洋一さんが来られて、「将来設計講座-愛知と自動車業界」について語っていただく。まず矢田さんは、自分が愛知県出身であること、そして大学は関西地方で学び、最初の就職は自動車とは関係のない業界にいたこと、その後に中日本自動車短期大学に転職されたことを説明される。そしてもともと愛知は自動車業界と縁の深いところであるが、自分はずっと関係ないと思っていたのに、やはり自動車と関係する学校で自分が働いていることを冗談をまじえながら話されました。
「今、愛知の経済は勢いがあります。それを先導しているのが、自動車業界です。世界に向けて輸出して、すごい利益を上げています。これは短期的なものだけでなく、長期的に見ても愛知の自動車業界は発展し続けると思われます。私たちの短大にも、中国やヴェトナムからの留学生がたくさん来ています。とくに中国では、自動車の需要に対して、整備士などメンテナンスをする人間が不足しています。需要に追いついていないんです。皆さんのこれからにとっても、愛知で生きているかぎり、自動車業界とはさまざまに関係が出てくると思います」と言われる。そして持参してこられた自動車関連の資料を生徒に配布して、一つひとつ丁寧に説明されていきました。最後に進学や就職について、矢田さんは「まず実際に見に行くことが大切。大学や短大、専門学校も、幾つも足を運んで見ること。パンフレットだけでは分からない。就職も、そう。会社のパンフレットを見るだけでなく、事前に調べ、実際の会社を知ることが大切」と話されました。
事後学習
事後学習として、ワークシートに意見や感想を記入しました。その後に矢田さんより、「生徒たちに喜んでもらおうと思って、学校にあるフェラーリに乗ってきました。もし良かったら、学校の地下の駐車場にあるので、一緒に見に行きましょう」と言っていただく。自動車に興味のある生徒は大喜びで、生徒の有志たちでフェラーリを見に、そして体験的に乗車させていただく。
<ワークシートの意見・感想>
・「正直、自動車にはあまり興味がなかったけれど、この講座を受けて自動車や自動車関係の仕事について興味がわきました。僕は、将来についてあまり考えていなかったけれど、矢田さんの体験談を聞いて、きちんと将来のことを考え、進学先のことも積極的に調べなければいけないと思いました」(2年生男子)。
・「今日の講義を受けて、自動車業界の現状を知ることができました。 私の父親も、自動車業界で働いています。ひょっとすると、私も自動車業界で就職するかも知れません。愛知県で働く時、自動車業界で働く人が日本で一番多いことも納得できました。私は自動車には興味がないけれど、自分の進路の一つとして、自動車についてももっと知ろうと思いました」(2年生女子)。
・「フェラーリに乗れて良かったです。初めて近くで見れたので、とても感動しました。また乗せてもらえたらなと思います。乗っている時の写真も撮らせてもらったし、エンジン音をふかす音も聴かせてもらいました。今日の授業を受けれて良かったです」(2年生男子)。
所感・振り返り
生徒たちの中には、家族が自動車業界で働いている者も多いです。そういうなかで愛知と自動車業界について学ぶことができたのは、非常に有意義でした。これからも地域に根差したものを、生徒たちに提供していきたいと考えています。
協力者の声
生徒の皆さんも興味をもって聴いてくれたので、とても良かったです。私もまた、第一学院高校 名古屋キャンパスの校舎に足を運ぶこともあると思います。その時は、宜しくお願い致します。またお会いしましょう。
中日本自動車短期大学 大学職員
矢田洋一さん
実施校・参加者
第一学院高等学校 養父校(名古屋キャンパス)1年2年
男子17名、女子13名。