TBS系列の中部日本放送株式会社(CBC)様のご厚意により、アナウンサーの冨田和音さんとCBCラジオ編成業務部の秩父晴子さんに講話をしていただきました。冨田さんは、アナウンサーやニュースキャスター、パーソナリティなどをつとめてこられた方です。
2015/5/25
計画・進捗
昨年、一昨年と、CBCにあるTV局のスタジオへ職場観察に行っています。CBCの方々にはいつも非常に良くしていただいています。今年はぜひ名古屋キャンパスで講話をしてもらいたい、とアプローチをしたところ、秩父さんにご対応いただき、快く承諾していただきました。「できればアナウンサーの方にお越しいただきたい」と願い出たところ、数日後、「テレビやラジオでアナウンサーをしている冨田和音という者がおります。以前ラジオのパーソナリティをしていて、若者たちに人気の高い番組も担当していました。その者と私(秩父さん)でお伺いします」と言っていただきました。
事前打合せ・事前学習
<事前打合せ>
秩父さんと電話にて事前の打合せを行いました。まず、秩父さんにもっと若者たちにラジオを普及していく話を、アナウンサーの方には仕事のことだけでなく放送の役割やメディアリテラシーについてもお話いただくことになりました。
<事前学習>
5月25日、冨田さんの講話が始まる前に、秩父さんよりCBCの会社やラジオについての説明を受けました。ラジオは今、スマホやPCでも聴けること、たくさんの若者たちにラジオを聴いてほしいことをお話されました。
当日の様子
5月25日、冨田和音さんの講話が始まりました。アナウンサーの仕事について、スタジオの楽屋や撮影の機材などを大型テレビに映し出して、一つひとつ丁寧に説明してくださいました。さらに、街角やヨットの写真を映して、同じ写真で全く異なる音楽を流されました。そうすると同じ写真でも、明るい音楽では写真も明るいイメージが、暗い音楽では写真も暗いイメージの印象を受けました。
「メディアでは、背景に音楽を流すだけでも違った印象を与えます。だから情報を受け取る側も意識する必要があります」と言われ、松本サリン事件の話をされました。犯人とされた人が実は冤罪であったこと、メディアは無実の方を犯人と印象付ける報道を数多くしてきたことなどを話されました。情報を受け取る側のメディアリテラシーについて重きを置いて語っていただきました。
事後学習
<事後学習>
講話後、質疑応答を開始。生徒たちは積極的に質問しました。「マスコミと警察が繋がっていて、マスコミが批判できないということはないのですか?」との質問に、「マスコミと警察が癒着しているということはありません。記者クラブというのがありますが、それは警察の公式情報を受け取るところで、癒着ではないのです。
しかし、新聞記者などは警察官の家にまで行って、非公式な情報を積極的に取ろうとします。それも癒着とは異なります。警察の不祥事には、新聞もテレビもラジオも、きちんと報道していますよ」と答えていただきました。
生徒たち一人ひとりにCBCラジオの小冊子を配っていただき、校舎にはCBC特製携帯式充電ラジオをくださいました。
<ワークシートの意見・感想>
・「サリン事件など間違った情報が広がると怖いなと思いました。情報を得る時は、たくさんの情報をどれか本当か、それを考える大切であると実感しました」(1年生女子)
・「私はマスコミについて詳しくなくてよく知らなかったけれど、今日の講義で今まで知らなかった事を知って驚きました。報道の仕方によって、受け取る人のイメージががらりと変わって、間違った情報を信じてしまうのだと知りました。二次情報の怖さも理解できました」(2年生女子)
・「番組を作る時は、いろんな人が関わっていることがよく理解できました。衣装さんとか、メイクさん、さらにアナウンサーの方もメイクしていることを初めて知りました。テレビやラジオって、楽しそうなイメージだったけれど、けっこう大変な仕事なんだなと感じました。テレビやラジオのことをたくさん知ることができて、とても良かったです。とくに僕はラジオを全然聴かないので、今日のお話を聞いて、一度スマホやPCでラジオを聴いてみようと思いました」(2年生男子)
所感・振り返り
アナウンサーの方はやはり話すことのプロフェッショナルであると実感しました。生徒たちは非常に興味を持って話を聴いていました。ラジオを全然聴かない生徒も多く、「ラジオはどこで聴けるの?」と言っている生徒もいました。今回の講話を契機として、テレビだけでなくラジオにも親しんでくれたらと思っています。
協力先名・URL
中部日本放送株式会社(CBC)
実施校・参加者
私立 第一学院高等学校 養父校(名古屋キャンパス) 1・2年次生
男子19名、女子14名