中京学院大学 入試広報様のご尽力とご厚意により、NPOドギーバッグ普及委員会の小林富雄さんにお越しいただきました。ドギーバッグは、レストランなどの外食で食べ残した料理を持ち帰るための容器のことです。小林富雄さんは、NPOドギーバッグ普及委員会の活動すると共に、中京学院大学で准教授もされ、食べ物の大量廃棄物「食品ロス」の問題に取り組んでいます。NHK「クローズアップ現代」が「食品ロス」の問題を取り上げ、コメンテーターとして小林富雄さんが出演されて、とても感銘を受ける良い内容でした。是非とも名古屋キャンパスにお越しいただき、お話を聴きたいと考えました。
しごと講話:2014/10/15
計画・進捗
2013年11月25日にNHK「クローズアップ現代」で、「動き出した食品ロス対策」の特集が放映されました。一年間で日本が出す食べ物の大量廃棄物「食品ロス」が大量であること、それも手つかずの食品がたくさん捨てられているとのことでした。「もったいない」の視点で、その「食品ロス」への対策に取り組んでいるスーパーなどが取り上げられ、コメンテーターとして小林富雄さんが出演されていました。
名古屋キャンパスの中にも、その番組を観て感銘を受けた職員や生徒がおり、是非とも小林富雄さんにお越しいただき、名古屋キャンパスで「食品ロス」対策のお話をしていただきたいと考えました。
事前打合せ ・ 事前学習
<事前打ち合わせ>
中京学院大学で広報をされている増田洋平さんが名古屋キャンパスによくお越しくださるので、増田さんを通じて小林富雄さんにアプローチしました。NHK「クローズアップ現代」のDVDも貸していただきました。
<事前学習>
10月8日、NHK「クローズアップ現代」のDVDを視聴。「食品ロス」の問題を学習しました。小林富雄さんのことやNPOドギーバッグ普及委員会についてまとめた小冊子を配布しました。小林富雄さんは「食品ロス」を少しでも減らすため、NPOドギーバッグ普及委員会で活動されています。
当日の様子
10月15日、小林富雄さんが中京学院大学 広報の増田陽平さんとともに来校。「“食品ロス”から、<もったいない>を考える」というタイトルでお話していただきました。毎年日本では、米の生産量と同じくらいの量の食品廃棄物「食品ロス」が出ていること。それは手つかずの食品も多く、企業が流通の問題を変えていかないとなかなか解決していかないこと。
個人でも外で食事をして残す時は捨てるのではなく、「食べ物のお持ち帰り」をすることで少しでも「食品ロス」を減らしていくことができると話されました。そのために小林さんはNPOドギーバッグ普及委員会で活動をしています。皆にお土産として簡単に作れるドギーバッグBOXをプレゼントしてくださいました。生徒たちは喜んでドギーバッグBOXを組み立てました。「<もったいない>の視点で、個人のできるところから<食品ロス>を減らしていこう」と小林さんは締めくくりました。
事後学習
<事後学習>
講話終了後、ワークシートを配布。意見・感想・質問などを書きました。そして、グループになって集約し、グループ代表に発表してもらいました。
<ワークシートに書かれた内容>
「今日の講義を聴いて、食品ロスのもったいないなさと、それが何によって引き起こされるのかを知りました。食品ロスの定義として、捨てられる食品のまだ食べられる可食部を指すということを知りました。そして食品ロスの現場を画像で見せてもらい、とても驚きました。辺り一面に広がる捨てられたバナナ、思ったよりも売れなかったという理由で捨てられる数多くのオレンジ。そういうリアルな画像を見て、とても悲しくなりました」(1年生男子)
「店頭に並ぶ前に、たくさんの食べ物がメーカーや卸しの段階で捨てられていることが分かった。賞味期限が切れる前からたくさん捨てられることは本当にもったいないと思う。食品メーカーやスーパーなどの企業だけでなく、消費者である私たちも意識して食品ロスに取り組まないといけないと思いました」(1年女子)
「これだけ多くの食品の廃棄物が出るのなら、それを貧しい国の人たちに無料で分けて与えることはできないのだろうかと感じました。世界では今も飢えている人たちが多いというのに、日本でこんなもったいないことをしていてはいけないと感じました」(1年女子)
所感 ・ 振り返り
生徒たちにとって、とても考えさせられる授業になったようです。「こうしたらどうでしょうか」、「無料で外国にあげたら」など、いろいろな意見が飛び交いました。これからも生徒一人ひとりに考えてもらい、気づきや発見の多いものを提供したいと考えます。
協力者 ・ 生徒の声
第一学院高等学校 名古屋キャンパスの先生方より、私どもの大学 准教授、小林富雄の話を聴きたいとの要望を受け、協力させていただきました。生徒の皆さんにも喜んでいただき、とても良かったです。
中京学院大学
入試広報
増田 陽平さん
皆さんにお会いできて、とても嬉しかったです。また次にお会いできる日を楽しみにしています。
中京学院大学 准教授
NPOドギーバッグ普及委員会 顧問
小林 富雄さん
協力先名・URL
実施校・参加者
私立 第一学院高等学校 養父校(名古屋キャンパス) 1・2年次生
男子10名、女子11名