今回、高萩市にある、社会福祉法人 愛正会 障害者支援施設 愛正園様にご協力いただき、職場体験を行いました。愛正園様は3障害(知的障害、精神障害、身体障害)の障害者の方々約60名が生活する家として安心の施設です。将来介護の仕事に就くことを考えている生徒が、午前10時から午後4時までの昼間サービスを受ける利用者支援の体験をさせていただきました。
職場観察実施日:2014/8/8
計画・進捗
今回の職場体験の目的として、「介護現場の経験をすることで、仕事の内容を具体的に知ること」、「自分が将来なりたい介護職を実際に経験して、その職業に就く覚悟、決心を固める」ことを設定しました。また、ここでの経験を生徒のこれからの人生において価値あるものにしてもらえれば、という思いを持って企画しました。
事前打合せ ・ 事前学習
愛正園様が職場体験を募集されていたため、7月28日(月)の事前打ち合わせでは、第一学院側の意向をすぐご理解いただけました。体験日は8月8日(金)に設定しました。福祉関係の専門学校への進学を志望している生徒1名が今回体験させていただくことになりました。
事前学習は8月1日(金)の通学生登校日に行いました。今回の体験の目的や自身の目標、脱・偏見の気持ちを持つこと、利用者に対しゆっくり大きな声で話すこと、施設から指定された服装について、言葉遣いなどの注意点を確認する機会を持ちました。
当日の様子
8月8日(金)当日は、午前10時に集合予定でしたが、体験時の動きやすい服装に着替えるため、10分前に愛正園に到着しました。さっそく着替えて、利用者たちが集う広い共有スペースで施設概要の説明を受けました。その後、車いすに実際に乗る体験、風呂での機械浴の経験、シフトでの実体験(操作も体験しました)、昼食の片付け、利用者をベッドに寝かす経験、風呂上がりの身仕度支援の経験をさせてもらいました。
終了したのは、午後4時でした。約6時間の体験で生徒はかなり大変だったと思いますが、そんなそぶりも見せずに心から充実した素晴らしい経験(自分も笑顔になれる経験)だったと言っていました。指導をしてくださった方々からも第一学院の生徒の一生懸命さをほめていただきました。
事後学習
8月19日(火)に事後学習を実施しました。
今回は下記の内容について、生徒自身でパワーポイントに振り返りをまとめる作業を行いました。
1) 指導していただいた方々の心に残る言葉について
2) 「働くことの大切さ」について考えたこと
3) 「社会と関わり、人のために尽くすことの大切さ」について考えたこと
4) この体験を受けて、今後の自分について
その上で、お礼の手紙や感謝状を作成しました。事後学習の後、愛正園様を訪問し、お世話になった指導者の方々に手渡ししました。
所感 ・ 振り返り
生徒は緊張しながらも初めての介護経験をきちんと終えることができました。大変貴重な体験になりました。下記は、そんな生徒の思いです。
介護士の仕事に向き合う「ぶれない軸」とはどんなものだろう。他の仕事に比べたら、3Kと呼ばれるところもある。でも、利用者の「笑顔」がすべてのよりどころになっている。そして、その「笑顔」から自分も「笑顔」をもらえていると思う。この体験から、自分は「人の役に立つことの大切さ」を学ぶことができたと思います。本当にありがたい経験をさせていただき、ありがとうございました。
協力者 ・ 生徒の声
・介護福祉士や初任者資格などの資格がすべてではありません。大事なことは利用者にとって住みやすい環境を作ってあげることで利用者の笑顔が引き出せると思います。
・それぞれ異なる障害を持つ利用者に自分から歩み寄り、一つひとつの変化に気づいてあげることが必要だと思います。
ここで一緒に働けたらいいですね。
社会福祉法人 愛正園 障害者支援施設
中郡 敦子さん
この仕事をするにあたり、命を預かる責任とともに、利用者の生活・笑顔をなくしてはいけないと思いました。そして、介護福祉士になるために必要な技術・知識を学び、それを生かしながら資格を取得して、命を預かる責任をもてるように努力したいと、この職場体験から強く思いました。
協力先名URL
社会福祉法人 愛正会 障害者支援施設 愛正園
実施校・参加者
私立 第一学院高等学校 高萩校(本校通学生) 3年次生
女子1名