教育協力NGOネットワーク主催「世界一大きな授業2014」を行いました。世界中では今でも学校に通えていない子どもが6,100万人、文字の読み書きができない大人が7億7,500万人います。その現状や背景を知り、これから自分に何ができるかを考えるきっかけになることを目指し、昨年に引き続いて実施しました。
しごと講話:2014/5/13
計画・進捗
昨年度も講師をお願いした特定非営利活動法人ウォーターエイドジャパン事務局長、高橋郁先生にお願いすることになり、今回の参加対象生徒の状況や授業の組み立て、準備物について打合せをしました。
当日の様子
授業実施:2014年5月13日(火)1・2年生(90分)、5月16日(金)3年生(90分)
特定非営利活動法人ウォーターエイドジャパン事務局長の高橋郁さんを講師にお招きしました。最初にスライドを使って、安全な水が得られない国では幼い子どもまでもが水汲み作業に駆り出されて生活を支えており、教育が受けられない現状があることを解説していただきました。
グループワークでは、ワークシートを使って4択クイズを行い、世界では12人に1人が学校に通えていないこと、6人に1人の大人が文字が読めないことを知りました。
また、ワークショップでは、識字について、読めない文字の3種類の薬瓶(実際には、食塩水、砂糖水、真水の入ったコップ)から1つを選んで飲んでみる体験を行いました。コップにはそれぞれ、毒(ねずみ用)、熱さまし、栄養と書かれており、字が読めなければ薬すら飲めず、また、就業の機会や給料の搾取などが行われてしまう恐ろしさを知りました。
また、ストリートチルドレンのエッセイを読み、グループ同士で今の自分の気持ちをそれぞれ確認しました。
最後に、世界中の子どもたちが教育を受けられるように、今の自分の考えを「政策提言ワークシート」に記入しました。このワークシートを取りまとめ、世界一大きな授業の事務局に送付すると、高校生の意見として日本政府に届けてくれるのです。生徒も自分ならではの意見をたくさん書いていました。
事後学習
授業実施後は、今回学んだことや感じたこと、講義をしてくださった高橋郁さんへのメッセージなど、感想報告書を記入して振り返りました。みな真剣に記入していたのがとても印象的でした。
所感 ・ 振り返り
第一学院高等学校では、外部の方による様々な講演の授業を実施しています。「世界一大きな授業」もこの一つで、午後のチャレンジレッスンの時間を使って実施しました。今回は、1・2年生と3年生に分けての実施になり、世界情勢と時事的要素を交えながら生徒の意欲喚起につながる授業を行っていただきました。世界の識字率や教育の現状を知り、自分たちの置かれている環境を振り返るとともに、自分たちに今何ができるのかを考えるきっかけになって欲しいと思います。
協力者 ・ 生徒の声
途上国の人々の教育や識字について、真剣に話し合っている生徒の皆さんを見て、とてもうれしく、心強く感じました。今後も時々は今回学んだことを思い出し、途上国の人々に心を寄せてもらえたら、と願っています。
特定非営利活動法人ウォーターエイドジャパン
事務局長
高橋 郁さん
<生徒の声>
・世界には文字が読めない大人がたくさんいること、学校に通えていない子どもがたくさんいるということをはじめて知り、とても驚きました。
・日本は平和で安全な国で、自分がいかに恵まれているかを知った。
・自分は何もできないかもしれないけど、行動を起こして支援している人はすごいと思った。
協力先名・URL
実施校・参加者
私立 第一学院高等学校 高萩校(柏キャンパス) 1~3年次生
男女46名