もの作りの仕事の現場について学ぶ目的で、手作りバッグのNUIZAEMONさんの工房を訪問させていただきました。当日は工房にて実際に革小物作りを体験させていただき、実際に働いている方にお話を伺うこともできました。生徒たちは職人さんのお話を聞くことで、一つひとつの製品に込められた想いを感じることができました。
職場観察実施日:2014/6/20
計画・進捗
NUIZAEMONの店長、飯島さんからのお話を受けて工房の様子を見せていただく他、職人さんたちからもお話を伺えることになりました。
事前打合せ ・ 事前学習
6月20日、出発前に事前学習を行いました。NUIZAEMONさんのサイトを拝見し、どんな製品を扱っているのかを見ました。
かわいらしい雰囲気のバッグと小物を作っているということが分かり、また、「革って動物の皮だよね?どんな動物の皮なんだろう・・・」というような疑問の声もあがりました。イメージが湧いたところで質問したいことをまとめ、出発です。
当日の様子
6月20日午後、柏駅東口のNUIZAEMONさんの工房兼ショップを訪問しました。手前には手作りの革の看板が目印のカラフルなショップがあり、その奥にはわくわくするものでいっぱいの工房です。まずは色々な種類の『革』を見せてもらいました。私たちが思い浮かべる、茶色っぽい、いわゆる”革の色”も染められた色とのこと。実際は肌色のような色でした。
天然の動物から取れるので革の形は様々。お腹のほうは柔らかく、背中のほうは固い為、用途によって使い分けているのだとか。訪問前に気になっていた「何の動物の皮なのか?」という質問の答えは、NUIZAEMONさんではほとんどが牛の皮だとのことです。時々めずらしい水牛の皮や馬の革のバッグができると、革好きな方にはすぐに分かるのだとか。革の説明が終わったところで、機械を使って実際に小物作りを体験させていただきました。まずは革用のミシンを使って、通帳入れ作りにチャレンジです。通常のミシンより針が太く、力も強いので失敗すると指を縫ってしまうかも・・・。しかし、お店の方が優しく教えてくれるので心配無用です。普段ミシンを使わない生徒たちでしたが、まっすぐ縫うことができました。その次は、革のはぎれと金具を使って、チャームの作り方を教わりました。金槌をおそるおそる振り上げる生徒たち。ここでも丁寧に教えていただきました。その後は、店長さんやお店の方々にインタビューを行いました。「この仕事をしようと思ったきっかけは?」「やりがいは?」などの質問に、一つひとつ笑顔で丁寧に答えていただきました。
事後学習
事後指導として感想・お世話になった方へのメッセージの作成を行いました。「お客様の声を大切にしてバッグなどを作り上げることにとてもあたたかさを感じました。
働いている皆さんの心が素敵で、あたたかい気持ちになりました」、 「普段何気なく買っているものにも、製造者のアイディアや気持ちが詰まっていることを学んだ」という声があがりました。
そして、7月1日午後、感想と感謝状を持って再度訪問しました。今回は、ショップを見てみたい生徒も一緒に伺いました。職場観察から10日間で店頭に並ぶ商品が変わっていて、手作りの製品というのは、本当にこの世に一つしかない素敵で大切なものなのだということを再確認できました。
所感 ・ 振り返り
今回の職場見学は、もの作りの現場の仕事についてより深く知ることを目的に行いました。実際に職人さんに教えてもらって機械や工具を扱わせていただき、貴重な体験ができました。また、自分たちで考案して作り上げた製品をお客さんが気に入って購入してくれた時は、何にも変えがたくやりがいを感じるというお話や、お店に来てくれた人全員に良い気分で店を後にしてもらえるよう心がけているという店長さんのお話がとても印象に残りました。
普段買っている製品の向こう側に存在する作り手さんの気持ちを知ることができ、とても貴重な経験になったことと思います。
協力者 ・ 生徒の声
もの作りの現場は、若い人たちが減ってきている。若い人たちには、大量生産にはない手作りのもののよさを感じてほしい。またいつでも、ショップの販売の仕事体験にも来てください。
NUIZAEMON
店長
飯島 暁史さん
<生徒の声>
革に関することから、仕事のやりがいまでお話を聞くことができて、充実した時間でした。通帳入れやストラップ作りなど、貴重な体験もさせていただきありがとうございました。
協力先名・URL
NUIZAEMON
実施校・参加者
私立 第一学院高等学校 高萩校(柏キャンパス) 3年次生
女子2名、引率1名