日本調剤株式会社は全国に薬局の店舗が499あり、地域を支えています。「真の医薬分業」を追求し医療用医薬品のプロフェッショナルとして薬物治療の実行最大化を目指しています。徹底した薬剤師教育にも力を入れていて、第一学院高等学校 埼玉キャンパスで薬学部を目指す生徒たちの為に、職場見学をする機会を設けていただきました。
職場観察実施日:2014/7/16
計画・進捗
今年4月に日本調剤大宮東口薬局を訪問して職場見学のお願いをしました。現在3年生で薬学部を志望し勉強に力を入れている生徒がおり、薬局の現場を見学して今後の学習意欲向上および大学進学後も夢を持ち続けることに繋げていきたいという思いを伝えると、快く了承していただきました。
事前打合せ ・ 事前学習
薬局を訪れる患者さんに迷惑が掛からないように、6月2日と9日の2回に分けて一人ずつ訪問することになりました。生徒はお借りした白衣を着用し薬剤師さんとマンツーマンで動いて、患者さんに違和感を与えないようにします。高校生向けに易しくした大学の研修生が使う資料を送っていただき、医師と薬剤師の違いや、地域の健康相談窓口である薬局の役割について事前に学習して行きました。
当日の様子
まず控え室で、研修担当者の方から、薬剤師は法律的に医師とは独立して対等な立場であり、病院の外に薬局は設置され、医師の処方箋に対して薬の飲み合わせ(副作用)などで意見を述べることもあるとの説明を受けました。医師と対等であることを知らなかった生徒は、「それだけ責任が重大である」と重く受け止めたようです。
次に、白衣を着て現場に出て、処方箋を受け付け、調剤室で必要な薬を集めて日数分の調剤を行い、ダブルチェックをして袋に入れ、患者さんに説明をしてお渡しし代金をいただくという一連の様子を間近で観察しました。普段入ることができない調剤室では、壁いっぱいに並ぶ薬の多さに驚きました。また、薬を粉砕し混ぜ合わせる特殊な機械や、小分けにするコンピュータ連動の機械を見せてもらいました。薬剤師が一番気をつけていることは薬の種類や分量の取り違いで、必ず最初に受け付けて調剤した人とは別の人がダブルチェックをするそうです。また、薬を渡す時も丁寧に分かり易く説明していて、病院で待たされてイライラしているお客様もいるので、状況を踏まえながら対応をされるそうです。
事後学習
事後学習では、薬剤師の仕事に対して様々な視点から振り返りを行いました。薬剤師の方々は、薬を処方して患者さんに感謝されたり、ありがとうとお礼を言われたりする時にやりがいを感じるそうです。大変そうに感じたところは、立っている時間が長く、薬の扱いに細心の注意を払っている点です。
興味を持ったところは、患者さんとのコミュニケーションを通じて適切なアドバイスをし健康を支える役割をしていること。印象に残っているのは、子どもが薬を飲みやすくする為にシロップを混ぜたり、乳鉢や粉砕機で錠剤を粉状にしたりすること、軟膏を混ぜて作る機械など普段見られない機械が沢山あって驚いたことでした。調剤室には沢山の薬が棚一面に並んでいて覚えるのも大変そうだし、患者さんの個人情報を扱う点で非常に責任が重い職業だと思いました。
所感 ・ 振り返り
事前学習用に準備していただいた丁寧な内容の資料と、当日来店される患者さんと見学をする私たち双方に配慮された職場見学プログラムに感謝しています。生徒たちは憧れの白衣を着て大変喜んでいました。現場の薬剤師さんの話を真剣に聞き、特に、高校時代の受験勉強や大学での過ごし方、現行の薬剤師制度の最新情報に興味を持ち、自分たちが何をすべきか改めて考え今後の方向性を確かめることができたようです。大変貴重な機会を作っていただき、感謝しています。
訪問先・生徒の声
<訪問先の声>
日本調剤株式会社
大宮東口薬局 調剤師
高石 季世子さん
<生徒の声>
・薬剤師という目標がさらに明確なイメージとなり、今後一層勉学に励みたいです。
・最初緊張しましたが、とても優しく説明してくれて貴重な時間を過ごせました。機械を間近に見られて良かったです。
協力先名
日本調剤株式会社 大宮東口薬局
実施校・参加者
私立 第一学院高等学校 高萩校(埼玉キャンパス)
女子2名、引率1名