2014年1月24日(金)4校時(12時45分~13時35分)、第一学院高等学校 養父本校 第6教室にて、通学コース在籍の1年次・2年次生を対象に、校外学習の事前指導を実施しました。生徒たちが意欲を得ることで次のステップへと羽ばたくために、本校の教育プログラムとして独自性のある指導の場としました。
職場観察実施日:2014/1/24
計画・進捗
【校外学習(郷土学習活動)実施概要】
〔1〕目的:普段生活している地域の誇れることや特性、歴史的背景など、多岐にわたって学ぶ機会を持つ。「地域を知る」ことから出発し、多くの大人と接触する機会を増やして、地元愛の醸成等の体験を通じた生徒の成長を図る。
〔2〕意義:① 補助金制度など行政の力を借りながら、永続的に「~地域全体を「学校」と捉えた教育~『コミュニティ共育』」活動を推進する手法を確立する。 ② 地域が誇れることを学ぶ。 ③ 地域にある教育資源を最大限に活用し、「~地域全体を「学校」と捉えた教育~『コミュニティ共育』」活動のコンテンツを開発する。 ④ 外部機関との連携強化を図る。 ⑤ 地元愛の醸成等の体験を経て、自発・能動的に、地域の誇りを外部へ積極的に宣伝する活動を生徒の育成に繋げる。
〔3〕経費について:諸団体の全面的な協力を得ることによって、本校の校外学習の経費負担はない。当日運行する貸切観光バスのレンタル料・明延鉱山探検坑道の案内費用・史跡生野銀山〔(株)シルバー生野〕の見学費用については、兵庫県但馬県民局が公募する助成金によって賄う(※申請認可取得済み)。
〔4〕実施日時:平成26年2月14日(金)
〔5〕後援して頂く外部機関・人名:① 養父市教育委員会 社会教育課 課長 谷本 進 様・岸田 明美 様 ② 兵庫県但馬県民局 地域政策室 地域振興課(鉱石の道推進協議会) 沖田 康平 様 ③ (株)シルバー生野 史跡 生野銀山 管理部長 田上 正昭 様 ④ 養父市 産業環境部 あけのべ自然学校 高田 和幸 様
〔6〕見学地:① 「明延鉱山」 養父市大屋町明延1184 ② 「史跡生野銀山」 朝来市生野町小野33-5
〔7〕内容:実施日の見学ならびに事前指導を行う。事後指導課題は、実施日にワークシートを提出。ワークシートは生徒各自の高校時代の成長過程を記録するファイルに綴る。また、模造紙等を使用し、当日の写真やワークシートの内容を切り貼りする。完成物を掲出することで、地域の誇りを外部へ積極的に宣伝する生徒の育成に繋げる。また、学習成果の報告については、「鉱石の道推進協議会」など外部機関サイトへの掲載を企画する。
事前打合せ ・ 事前学習
〔1〕
①平成25年10月1日(火)、養父市教委員会 社会教育課 課長 谷本 進 様を通じて、兵庫県但馬県民局様に、助成金の要項と助成金申請申込についてご依頼をさせて頂きました。
② 助成金とは、近代化産業遺産エリア「鉱石の道」〔兵庫県但馬地域(養父市・朝来市)〕についてより幅広く認知して頂く為の、兵庫県但馬県民局 地域政策室 地域振興課内 鉱石の道推進協議会の事業内容について下付される助成金です。
③助成金については、平成25年7月に締切を終えていました。1件あたり10万円の助成金の下付でした。
④既に締切日を過ぎていましたが、養父市教委員会 社会教育課 課長 谷本 進 様のご厚意により、追加募集をして頂けることになりました。
⑤既に、平成25年9月27日(金)に養父市教委員会 社会教育課 課長 谷本 進 様と但馬県民局事務局との相談を済ませ、申請書等、関係書類が整えば認可して頂ける予定で進行しました。
⑥この助成金の目的には、鉱石の道事業を県民運動のような形で広めていこうという側面があり、生徒が学ぶ意義に加えて、社会的貢献にもなります。
〔2〕養父市教育委員会 社会教育課 課長 谷本 進 様との打ち合わせについて
①日時:平成25年12月27日(金)13時
②場所:養父市教育委員会【養父市広谷250-1 079-664-1628】
③内容〔平成26年2月14日(金)に実施させて頂く、『郷土学習活動支援助成金を活用した授業』について〕
ⅰ. 資料持参【今後のスケジュールなど】
ⅱ. 見学料について【生野銀山・明延鉱山】
ⅲ. 事前視察について
ⅳ. 事業概要:事業名「地域全体を学校と捉えた教育としての郷土学習活動事業」
ⅴ. 実施時期:平成26年2月14日(金)(現地学習予定日)(※着手:平成25年10月1日(火)~完了:26年2月20日(木))
ⅵ. 内容:普段生活している地域の誇れることなど、多岐にわたって学ぶ機会を設定し、地元愛の醸成等の体験を通し生徒の自己成長に繋げる機会とする。明延鉱山・史跡生野銀山を中心に、但馬地域の学習を予定しており、貸切バスによる施設見学及び生徒による感想やワークシート等を提出させる予定である。学習成果の発表機会等については未定。検討を要する。
当日の様子
【校外学習 事前指導 実施概要】
実施日時:平成26年1月24日(金)4校時(12時45分~13時35分)
実施場所:第一学院高等学校 養父本校 3階6教室
参加生徒数:合計27名 (1年次生:8名、2年次生:19名)
指導担当:教科担当者(地歴・公民・理科) 5名 〔①深澤教諭、②大川教諭、③佐々木教諭、④水谷教諭、⑤浦上教諭〕
事前指導(時程):
①12:45~「全体概要説明」〔日本史:大川教諭〕 ※プリント配布(パンフレット含む)
②12:55~「 地質・地形・地熱等」〔地理:佐々木教諭〕
③13:05 ~「鉱石について」〔地学:浦上教諭・水谷教諭〕 ※レアメタルを生徒に回覧する
④13:20~「産業構造の転換」〔現代社会:深澤教諭〕
⑤13:25~13:35 「注意事項等伝達」 ※生徒各自、個別目標設定~事前学習ワークシート回収~終了
郷土学習(鉱石の道)事前学習で設定した鉱山見学当日の目標設定(=4つの科目分野に特化した目標設定)について
※以下、生徒各自で①~⑤の中から一つ、見学当日の目標を決めさせた。また、自分で目標とする文章を紡ぎ出せる生徒については、⑤の「自由目標設定」を選択させるように促した。
① 私は鉱山見学の中で、特に歴史的な背景について学びたいと思います。
② 私は鉱山見学の中で、特に地理的な背景(地質・地形など)について学びたいと思います。
③ 私は鉱山見学の中で、特に理科(地学)分野の「鉱石」などについて学びたいと思います。
④ 私は鉱山見学の中で、特に公民分野の「産業構造」や「人口動態」等について学びたいと思います。
⑤ 私は鉱山見学の中で〔 〕について学びたいと思います。
事後学習
以下、『校外学習 事前指導』に出席した養父本校通学コース生徒の振り返りレポートから、一部を抜粋して掲載させて頂きます。
「鉱山がなぜ閉山したのか、いつ採石が終わったのかなど、歴史的な背景について学びたいと思います。」(1年次生 女子)
「どのような鉱石が採掘されたのか知りたいです。」(1年次生 男子)
「住んでいる場所が見学地から近いので、今後のためにもより良く知っておきたいと思います。また、地質的なこと等についても考えたいと思います。」(2年次生 女子)
「坑道までどのように酸素を供給していたのかを知りたいです。」(2年次生 女子)
「どのような人達が鉱山と関わり合っていたのか興味があります。」(2年次生 女子)
「鉱山での労働に従事していた人たちが、手洗いなどをどのように済ませていたのかがとても気になります。是非、知りたいです。」(2年次生 男子)
「なぜ、この場所に鉱石がたくさん埋まっていたのか理由を学びたいと思います。」(2年次生 男子)
「どのように日本の歴史と結びついているのかを知りたいと思います。」(2年次生 男子)
「どのような場所でどのような鉱石が取れるのか分布を知りたいです。」(2年次生 男子)
所感 ・ 振り返り
『校外学習 事前指導』では、但馬地域が誇るべき宝の一つである「鉱石の道」について、理科・地歴・公民を担当する教諭から、それぞれの専門分野に即して事前指導が行われました。生徒たちに地元を愛する気持ちや、誇りを持つことの素晴らしさを感じて欲しいという教職員たちの共通の思いがありました。
生徒たちが提出したワークシートには、大人たちの思いも及ばないような斬新な内容や、知的好奇心の発露である学習内容への興味・関心が書かれていました。養父本校の生徒たちの将来が本当に楽しみに感じられました。
実施校・参加者
私立 第一学院高等学校 養父校 1・2年次生
男女27 名