創業55年、一日生産数約30着、月間900着、紳士・婦人スーツ、ワイシャツを扱う、地元の注文服店・工場にお伺いする。アパレル業界を志す、もしくは既に携わっている人は、ショップ希望、工場希望、ショップから工場への異動希望、その逆とさまざまだが、お客様に商品を届けるまでの全てを知った上で、自分の担当業務に打ち込むことが大切であると教わる。
職場観察実施日:2013/12/19
計画・進捗
中学生、高校生になれば、ファッションに関心を持つようになり、一部の生徒は衣料品店でアルバイトをするようにもなる。卒業後、実際にアパレル業界に入るなら、ショップ、デザイン、製造のいずれにしても、自分の関心がある部門だけでなく、すべての部門や工程を知って、商品提供に携わって欲しい。
また、他業種に就くにしても、自分の関心領域だけでなくその周辺をも見ることを意識して欲しい。2013年11月15日、職員が本社へ事前打合せに伺い、職場見学のお願いをする。
事前打合せ ・ 事前学習
2013年12月16日、対象生徒が事前学習に臨む。
当日の様子
2013年12月19日午前10時、職員と共に生徒2名が本店に伺い、工場内を見学する。最初は裁断工程。コンピュータで作図した型紙をプロジェクタで映写し、それを裁断機が高速で切り裁いていく。次は縫製工程。縞、格子がズレないようにしっかり合わせて縫う。ウールの表地とナイロンの裏地も合わせる。立体的に縫うのはとても難しく熟練を要する。
その後、プレスして形を整える。最後は針が残っていないかの検査。1着のスーツは、何人もの手によってできあがる。見学のあと、製造管理担当の方から、「仕事は自分だけでは終わらない。前の人から受け、次の人に渡す。だから、売場だけでもなく、工場だけでもなく、全体を知った上で自分の役割を負うことが大切」というお話をいただく。生徒は真剣に見学、受講していた。社員の方々もお願いしていた以上の時間を割いて対応してくださった。
事後学習
2013年12月19日午後、職場観察終了後、キャンパスに戻って実施。ワークシートとお礼状の作成。
所感 ・ 振り返り
受注、製造、販売の大きな流れのうち、製造工程を念入りに拝見した。裁断、襟縫製、袖縫製、裾縫製、裏地縫製、全体縫製、プレス、検針、全ての担当の人が、同じ完成形をイメージできていないと、縫い合わせても製品として仕上がらない。仕事がリレーであり、全体を知って取り組むべきであることを実感するには、最適な職場だったと思う。
協力者 ・ 生徒の声
<協力者の声>
自分の子供もいま高校生で、同じく被服のことを学んでいる。学校で学ぶことも、学んだことを仕事の場で活きるように訓練することも大切です。
<生徒の声>
実際に働いている従業員の方を見た時、一人ひとり自分の適性に合った作業をしていて、それを会社がサポートしていると知って感動しました。(1年女子)
協力先名・URL
アルデックス株式会社
実施校・参加者
私立 第一学院高等学校 養父校(豊橋キャンパス) 1・2年次生
女子2名