ボランティア情報の支援等で普段からお世話になっている「熊本市市民活動支援センター・あいぽーと」。自分たちの住んでいる自治体がどのような仕事をしているのか知ってほしいという職員の願いもあって、今回、職場観察の依頼をしたところ、快く承諾していただいた。
職場観察実施日:2013/11/13
事前打合せ ・ 事前学習
熊本市内で活動しているボランティアやNPOなど様々な分野の市民活動を支援する、「熊本市市民活動支援センター・あいぽーと」。生徒たちは足を運んだことがなく、あまり馴染みのない場所のようである。あいぽーとについて調べ、具体的な取り組みや仕事内容などの質問を考え、職場見学に臨む準備をした。
当日の様子
11月13日13時、市電に乗り、「あいぽーと」に到着。街中であるにもかかわらず、広々としたスペースを有する支援センター内に入り、生徒たちは好奇心に満ちた目つきと、少々緊張した面持ちを見せる。すぐに、総括の樋口さんのお話が始まる。ボランティアやNPO活動の支援を行うセンターであること、午前9時30分から午後9時の間に無料で利用できること、様々な市民活動の場を提供していることなどを説明していただく。
生徒たちは、徐々に業務内容とその意義を理解し始めた様子で、思いついた質問をしはじめた。質疑応答で印象に残ったのは、生徒が「新しくなったあいぽーとで良くなった点は何か」と質問したのに対し、「市民が交流したり、会議したりする広い場所が提供できること」とお答えいただいたことである。「人の喜ぶ顔が見られることが、この仕事の好きなところ」というお言葉もあり、生徒たちは興味をひかれていた。14時になるとすぐ、次の来訪者の方のもとに走られ、大変忙しそうな様子であった。館内には様々な集いやワークショップのチラシ・書籍等が置かれており、情報収集の場にもなっていた。生徒たちも興味深くチラシを眺め、いくつか頂いた。
事後学習
校舎に帰りつき、早速あいぽーとの皆様へお礼の手紙を書く。「ボランティアをやってみる決心がついた」、「人の喜ぶ顔が見たいから仕事をしていると聞き、すごいと思った」など、率直な感想が記されていた。次に、事後学習ワークシートの記入を行う。じっくり話を聞いていたので仕事内容をよく理解できていた。
また、困った人の手助けができ、人の喜ぶ顔が見られる点に、この仕事の魅力を感じていることが見受けれられた。生徒の「自分も何かやってみたい」という気持ちが引き出せたようで、今後の慈善活動等への参加も期待できそうである。
次週より、学習内容を新聞にまとめる活動に入る。「市民活動情報誌*あいず*」をはじめ、たくさんの資料を頂いてきたので準備万端である。また、原本が手元になかった資料は、FAXでお送りいただけることになったので心強い。正確な情報を求め、記事を作成しようとする姿勢も育ってきており、生徒たちが頼もしく感じられる。
所感 ・ 振り返り
生徒たちにとって、非営利組織は一般の企業よりも捉えがたいものであったようだ。今回の観察は「利益追求ではない仕事とはどんなものか」という疑問から始まり、その存在意義を理解し、社会貢献やボランティアへの関心が芽生えるきっかけになった点で意義深いと思われる。生徒の興味・関心に寄り添い、今後どう行動していくかに注目し、施設利用やボランティア活動につながるよう促す必要があると感じている。
生徒の声
・今回あいぽーとに行き、ボランティア活動を支援している等、話を聞くことで、実際にボランティア活動をしてみたいと強く思うようになった。
・今までこの施設が何のためにあるのか不明だったが、市民のみなさんのために存在している必要不可欠な施設であることを改めて知った。
協力先名・URL
熊本市市民活動支援センター・あいぽーと
実施校・参加者
私立 第一学院高等学校 養父校(熊本キャンパス) 2年次生
男子1名、女子1名