第一学院高等学校 横浜キャンパスのすぐ近くに宮前商店街があります。その中にある地域密着型の神奈川宮前郵便局で、職場観察と、仕分け作業や窓口業務などの体験をさせていただきました。
職場観察実施日:2013/10/2
計画・進捗
9月10日~9月30日
普段お世話になっているキャンパス近くの郵便局で、職員の方が忙しそうに働いている姿を見かけます。そこで、将来設計の選択肢の一つになればと思い、職場観察・体験の依頼をしました。
郵便局長さんも、生徒の進路選択のきっかけになればと快諾してくださいました。アルバイトをしたことがない生徒も、「いらっしゃいませ」、「ありがとうございました」など接客の基本の挨拶や、窓口からは見えない郵便局の仕事を知ることによって、「働くとは」、「人の役に立つとは」ということを肌で感じてもらえるように、打ち合わせを重ねていきました。
事前打合せ ・ 事前学習
10月1日
郵便局長さんは、「地域密着」という思いを強く持っていて、地域の方々とのつながりを大切にしています。そのような想いから、郵便局自体が地域のつながりの場になっていて、地域のサークルの活動報告や近隣の小学生が作った新聞などが掲示されています。
事前打ち合わせで局長さんが、今回の職場観察では郵便局の仕事だけでなく役割についても知ってもらいたいとおっしゃっていました。事前学習では、その思いを受けて、当日する質問や自己紹介文を考えました。
当日の様子
10月2日
緊張した面持ちで郵便局に行くと、その緊張を解すように職員の方々は温かく声を掛けてくださいました。自己紹介をして、早速窓口業務の体験です。隣に職員の方が付いてくださり、はがきや切手の販売、そして郵便の受付などを行いました。アルバイトの経験が無く、接客をしたり、「いらっしゃいませ」と言ったりしたこともなかったので、最初は声を出すのが精一杯という様子でした。
しかし、次第に慣れてくると、大きな声で「ありがとうございました」と挨拶できるようになっていました。スムーズな接客とまではいきませんでしたが、一生懸命さと誠実さはお客さんに真っ直ぐ届いたと思います。
仕事がひと段落したら、考えてきた質問をしました。「業務的なやり取りだけではなく、そこにプラスアルファの会話をすることが大切です」と局長さんはおっしゃっていました。ただ業務を行うのではなく、カウンターを越えて地域の方々とお話する大切さを教えていただきました。
緊張から始まった職場体験も、帰る時にはお世話になった職員の方に、大きな声で「ありがとうございました」とお礼を述べることができました。「働くとは」、「人の役に立つとは」ということを体験を通して学ぶことができました。
事後学習
10月7日
職場の様子や、職員の方々の様子を思い出しながら描写し、お世話になった御礼の気持ちをこめて手紙を作成しました。作成した手紙は感謝状と共に、直接郵便局へ届けに行きました。
感謝状は郵便局内に飾ってくださり、手紙についてはその後お会いした際に、「仕事のやる気がめちゃめちゃ出ました。ありがとうございました」とのお言葉をいただきました。参加した生徒に感想を聞いてみると、「窓口業務の大切さと難しさが良く分かりました。また、郵便局が地域で重要な役割を果たしていることも気づきました。そして、貴重な体験ができてよかったと思います」と、達成感のある顔つきで話をしてくれました。職場観察前に、「人とコミュニケーションを取る事が苦手」と話していた生徒にとって、大きな成長の一歩となったことでしょう。
今後も定期的に宮前郵便局で職場観察・体験をさせていただく予定です。
所感 ・ 振り返り
参加した生徒は、コミュニケーションが苦手、かつアルバイトの経験が無いという中で、この職場観察・体験に自ら申し出ました。「いらっしゃいませ」、「ありがとうございました」と大きな声で言うことに初めは恥ずかしがっていましたが、徐々に大きな声へと変わっていく様子はまさに成長の瞬間でした。それは、受け入れてくださった郵便局の方々が温かく迎えてくださり、手取り足取りサポートしてくださったからこそです。地域の方に支えられていることを実感できる職場体験になりました。
実施校・参加者
私立 第一学院高等学校 高萩校(横浜キャンパス) 2年次生
男子1名