11月6日(水)、札幌北消防署にて職場見学をさせていただきました。自分たちの生活を守ってくれている消防隊員のみなさんの仕事に懸ける想い・仕事内容を知ることによって、遠くの存在だと思っていた消防署を身近に感じられる機会となりました。
職場観察実施日:2013/11/6
計画・進捗
今年の札幌市の消防出動は1万人を超えています。その札幌で暮らす自分たちを陰で支えてくれている消防士の仕事について、もっと生徒に知って欲しいという想いが生まれました。そこから、今回の授業を計画し、実施の流れとなりました。
事前打合せ ・ 事前学習
札幌北消防署はキャンパスの近くにあります。消防署予防課の小池様に相談をさせていただき、どんな形で学ぶことが生徒たちにとって学びが深いかを打ち合わせしました。今後のキャリア形成の一環として、職場見学と仕事体験を兼ねたものを実施することになりました。
当日の様子
11月6日、緊張の中、6名の生徒たちが職場見学に参加しました。待機時間中、事前に調べてきた生徒が「この消防車は排煙するための車で、街中の消防署にあるんだよ」と、他の生徒に教える場面も見られました。予防課の三浦様より消防概要の説明の後、生徒から「なぜ消防を選んだのか」、「女性の割合はどのくらいか」、「この消防車はどういう用途で使い、今までに出動したことはあるのか」など、たくさんの質問が飛び出し、時間がオーバーするほどでした。
体験活動では、ホースの長さクイズや、水槽車と言われる消防車にはどのくらい水が入るのかクイズも行いました。通報から出動までの流れ(着替え→乗車→ボンベ装着)を隊員の方が実演してくれた時には、みんな大興奮で「すごい!」という声の連続でした。また、人を助けるためや自分の身を守るためのロープ結びを教えてもらい、結ぶのに苦労していましたが出来てほめられた時はとても嬉しそうでした。生徒からの最後の質問は、「人の死をどう受け止めたか」という重い内容でしたが、「消防で働く人はみんなPTSDです。僕もそうです。30年ほどやっていますが、今でも亡くなった時の情景がはっきりと思い出されます。僕は隊長歴が長いので、自分が困った顔や落ち込んだ顔をしていると、部下や助けを求めている人はもっと不安になります。だから、しっかりしようと常に心に置いているんですよ」という職員の方の答えに、鳥肌が立ったという生徒もいました。帰り道、「今までで一番楽しかった」、「今日帰ったら教えてもらったロープ結んでみよう」と感想を述べる生徒もいて、とても充実した職場見学だったことが分かりました。
事後学習
事後学習では、感想を述べながらディスカッションしました。「昨日教えてもらったロープ結びを家でやってみた」や、家の近くで火事があって出動する消防車を見たという生徒からは、「今日見た消防隊員と同じ人がいるんだなと感じた」、「やっぱり火に飛び込んでいくってすごいね」という意見が出ました。その後、自分たちが学んだことを感謝の気持ちとして表すために、写真にコメントを添えてお礼状を作成し、送付しました。
また、他の生徒に、「おもしろかったよ」、「大興奮だったよ」、「次は一緒に行こう」と誘っている場面も見られました。
所感 ・ 振り返り
初めての話、初めて間近に見る消防の全てに、参加生徒全員が興味津々で、目が輝くとはこういうものなんだと感じることができました。また、普段は自分から話さない生徒が一番熱心に質問していたのを見て、「体験する、生の声を聞く」ということはここまで人を積極的にするものなのだと実感しました。可能であれば、もう少し長い時間で、もっと多くの生徒たちにも体験をしてもらいたいと思いました。
協力者 ・ 生徒の声
<協力者の声>
積極的に学ぼうとしている姿を、全体的に見ることができました。質問をする姿勢や話を聴く姿勢がとても素晴らしかったです。ぜひ、次回は長時間の職場観察にも来てもらいたいです。
<生徒の声>
普段は絶対見ることのない消防車の中を見ることができたことや、消防服に着替えて出動態勢になるまでに1分半ほどだったのにも本当に驚きでした。かっこよかったです。教えてもらったロープ結びを家で練習しやってみたところ、お母さんにも驚かれました。今度は消火体験や自分で防火衣を着る体験もしてみたいです。
協力先名・URL
実施校・参加者
私立 第一学院高等学校 高萩校(札幌キャンパス)
男子4名、女子2名